週末おふろぐ

休みの日にお風呂に行った備忘録。

#19 にまるにまる

観音湯

(渋谷区)

 

仕事始めは風呂始め。甲州街道沿いにある幡ヶ谷駅から脇道を抜け徒歩3分。「観音湯」まさに新年にふさわしい名前だ。

入浴料を払うと同じタイミングで、体格の良いお父さんと小学校低学年くらいのチビっ子2人の親子がきた。近くに住む常連だろうか、ロッカーや洗い場の使い方が手慣れている。私は親子より早く体を洗い、湯船に浸かる。「熱い‥!!」温度計を見ると43℃。肩まで浸かると3分で身体が火照った。

一方、親子は湯船をスルーしサウナへ。子ども2人も一緒にである。「子どもでも大丈夫なのだろうか?」と私もサウナへ。3畳ほどのスペース。テレビはなく、どちらかというと玄人向けのサウナ。当然温度は90℃を超えていて熱い。にも関わらず、チビたちは父親と元気に手遊びをしている。時計が8分を回り、かなり汗が出てきた。チビたちは「熱い熱い」と言うが「あと2分だ!」父親は座り続ける。そんな父親の首には金属製のネックレス。高温で熱されて相当熱いに違いない。彼はどうやら息子にも自分にもストイックらしい。彼らが出る前に水風呂へ行かねばと思い、サウナを出た。

まもなく子どもたちも「あっちぃ〜」と言って出てきた。ジャバジャバ水を浴びて気持ちよさそう。数分後に出てきた父親は「えらいえらい」と子どもたちの頭を撫でた。新年早々、サウナのスパルタ教育を見た。

 

2020.1

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#18 せいしゅん

清春

(中野区)

 

食卓ではちびまる子ちゃんが始まったのだろうか。日が沈み始めた頃、私は身体を湯船に沈めた。温度は高すぎず、低すぎず、41度とちょうど良い。最近設置された露天風呂も外気が入って心地よい。ボディソープとシャンプーは設置されている。身体を清め、いざサウナへ。

サウナ内は狭くはなく、広くもなく、温度は若干高めで快適。

頭と股間を過度に熱するのは良くないことを最近知ったので、頭に水で濡らしたタオルを被り、股間には身体を洗うタオルを濡らして置いた。

湯船に浸かり身体を温めてから身体を完全に拭き、タオルを頭から被ってサウナに入ると、汗の出がいつもの倍くらいになった。とことん保温性が高まり、汗がドバドバ出てくる。先週サ道に出てきたサウナハットを買う日は近い。

さて、いよいよ水風呂へ。
「数々の冷たいと言われた水風呂に入ってきたが今回はどんなものか‥」と、左足を入れたその瞬間、、、

「ォッツ」
声が漏れてしまった。例えるとあの、スノボで派手に転んで雪が完全に服の中へ入った感じ。普段の水風呂ならじわわわわわわ〜っとなるところを、この水風呂は「パキパキパキパキパキパキ」と瞬間冷凍されていくようだった。「じっとしていたら慣れるのでは?」と思ったが無念、耐えられないほど冷たかった。温度計を見ると、「12度」
そう、通常の水風呂より10度も低かったのだ‥笑
ただこの刺激は非常に快感だった。痛いけど気持ちいい、苦しいけど快感。ドMのドMによるドMのための水風呂はやめらない。ぁあああん!おおおおおおん、んんムムフフフッッッってなる冷たさだった。
そのキンキンに冷えた身体をじっくり包み込む温もり溢れる銭湯は格別だった。

 

2019.8

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#17 最強遊園地

丘の湯

稲城市

 

よみうりランド行きのバスにのったのは夕方4時。
向かうのはキラキラなイルミネーションが点灯するよみランではなく、その隣にある「丘の湯」という温泉だった。

日曜ということもあり、中はとても混んでいる。少しぬる目の内湯に浸かってから露天風呂へ。外の気温と湯の温かさの加減がちょうど良く、あーだこーだと話しているうちに30分くらい入っていた。

次はサウナに向かう。丁度ラグビーW杯決勝戦をテレビでやっていて、白熱の展開で手に汗を握った、リアルに。
さらに「塩釜蒸し風呂」という塩サウナがあり、アロマの香りがして鼻がスーッとした。水風呂は深く冷たく最高だった。平日の昼過ぎに来たらきっとこれほど混まず、ゆっくりできるのではと思う。設備はかなり良かった。

帰りに駅近くのオアシス「日高屋」で一杯。イカゲソの唐揚げはマジで美味しかったのでオススメする。

都内でも少し電車に乗れば銭湯料金で入れる天然温泉は意外とたくさんある。
知らない街で新たなことを発見する機会にもなる。この日発見したことは、日高屋でクレジットカードは使えないということ。お財布に優しいが、キャッシュレスマンにとっては少々優しくないのかもしれない。

 

2019.11

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#16 こんぱるぱる

金春湯

(品川区)

 

「気づいたら昼すぎ」
夜勤で朝方帰ってきたら絶対こうなる。
寝なければいいのだが、特に予定のない日はこのまま家でゴロゴロしてしまう。
だが、2時、3時と夕方が迫るにつれて「ヤバイ今日一日何もしてない!」という感情が湧く。とりあえず、行ってみたかった戸越銀座温泉に行くことにした。

武蔵小山で電車を降りた頃、すでに労働や勉学を終えた人々の帰宅ラッシュが始まっていた。人の流れとは逆方向に目的地へと歩く。途中コンビニでソルティライチを買って意気揚々と戸越銀座温泉の前に到着。しかし扉の前には「本日休業」の四文字。やってしまった‥よく営業日を見ずに来てしまうと、特に月曜火曜は休みの所が多い。

慌てて近くの銭湯を検索。10分ほどあるいた所に「金春湯」を発見。SNSもフォローしていていつか行ってみたいと思っていた所だ。

中は受付とテレビと休憩スペース、子どもが遊ぶマットがあった。小さい子連れのお父さんお母さんもよく来るようだ。

浴場内はシンプルな一面グレーのタイル張り。富士山の絵やケロポンといった「ザ銭湯感」は全くない。だがお湯は格別だった。「ぬるめ」「熱め」「水風呂」と貼られた三種の風呂。「ぬるめ」はずっと入っていてもきつくない気持ち良さ。「熱め」はグワッと体のうちから燃えさせる熱さ。「水風呂」は、、サウナの後のお楽しみにとっておこう。

平日ということもありサウナは空いていた。広さは2畳半ほど。狭いのでサウナストーブからの熱が直で当たる。テレビもなく薄暗い、己と戦える空間だった。
8分後、シャワーを軽く浴びて水風呂はへ。透明な水が火照った体をキュッと締める。すぐに体を拭いて、風呂の淵へ腰掛ける。体から水分がとんでいく「パリッパリッ」という音が聞こえるようだ。
こうなるともう気持ちよくて下半身の斜塔も鉄塔の如く硬くなる。パリだけに。ととのいという凱旋門を完全にくぐった。パリだけに。

入浴後、受付で面白いものを見つけた。
「SAUNA HAIRO(サウナ入ろう)」と書かれたTシャツ。CDや本のジャケ買いのように、一目惚れしてしまったので購入。ただ、もう寒くなる一方なので着るのは来年になりそうだ。

 

2019.11

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#15 ビューティホー

高井戸温泉 美しの湯

(世田谷区)

 

環八道路添いを走っていると現れる「美」の看板が目につくビル。隣にスポーツジム、下にスーパーマーケット。
薄暗い階段を登り、中に入る。券売機でチケットを購入し、脱衣所へ向かう。

おかしい、ロッカーの鍵が閉まらない。「それは中までギュッと押し込むのですよ」隣にいたおじさまサラリーマンが教えてくれた。

中は広々浴槽が3つ、外は露天風呂が3つと蒸し風呂。まずは赤みのかかった温泉の浴槽で10分間の半身浴。いい具合に温まったところでサウナへ。

白木と照明で明るい室内。暗いサウナはじりじりと熱いが、明るいサウナは視覚効果もあってテカテカ熱い。テレビを眺めていたらあっという間に12分。
水風呂は丁度良い17℃。最近自分の中で流行りの水中体位は正座からの膝立ち。
体をよく拭いて、露天のベンチで休む。外は9℃となかなか寒い。秋の終わり、落ちた紅葉が背中に張り付く。

そして蒸し風呂。ドライサウナの真逆、スチームサウナである。とにかく湿度が高く、エアコンで乾燥しがちな冬にぴったり。2019年を汗と水に流す。今年はいったい何回温浴施設に行ったんだろうか。来年は本場フィンランドに行きたいものだ。

 

2019.12

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#14 ウグイス嬢

荻の湯

台東区

 

朝方帰宅し寝て目が覚めて、疲れを落としたいと思い銭湯へ。鶯谷は風俗の街で、民家よりラブホテルのほうが多い。そこにデンっと現れるのがハギの湯である。オギの湯かと思った。

日曜5時半というだけあって混雑具合がマックス。しかしそれを補う量の洗い場と浴槽があり、十分楽しむことができる。レモン湯、マッサージジェット、高濃度炭酸泉、露天風呂、水風呂と各々の浴槽は広くて回転が良い。サウナも広く3段作り。正直スーパー銭湯並みのハイレベルな施設がサウナ料込み670円で入れるのは驚きだった。設備、広さ、ととのい度、駅からのアクセス、コスパで個人的にオール5。ここにきて2019ベスト銭湯発見だった。

 

2019.12

f:id:kkkmomoao:20200210213809j:imagef:id:kkkmomoao:20200210213814j:imageのりちか宣親

#13 むーみん?

宮沢湖温泉 喜楽亭

飯能市

 

ムーミン谷に行きたい」
本場はフィンランドにあるというムーミンが住む峡谷に行って自然を眺めたいという気持ちになる23歳の秋。埼玉県の山奥、飯能にムーミンパークなるものが最近できた。隣には岩盤浴とサウナもある温泉が併設されている。「ムーミンパークのあとサウナ入ったらそれはもうフィンランドじゃん」と思いワクワクして電車に乗った。

秋晴れの下、空気も澄んでいて紅葉が映えて綺麗だった。周りはカップル、家族連れ、団体旅行のおばちゃんたち。いいのだ、私の恋人はサンタクロースだから。それはユーミン松任谷由実

諸々楽しんで喜楽亭へ行き着く。日が陰ってきて風が冷たい。でも熱めの露天風呂にはちょうど良い。平日の昼間は客が少なく、サウナは広々と使える。1人ミヤネ屋で密着されていたジュノンボーイコンテストを見るなどして3セット。水風呂の後、炭酸泉で身体を温めた。

飯能まで来たからにはここで終われない。岩盤浴着に着替えて薄暗い部屋へ。
ズズズズズと寝息が聞こえる部屋でどこで寝そべろうか悩み、一番隅っこへごろり。気づいたらヨダレを垂らすほど寝ていた。すっかり暗くなった宮沢湖の風で身を覚まし、都会の喧騒へ帰った。

 

2019.11

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