週末おふろぐ

休みの日にお風呂に行った備忘録。

#4 マグマを感じる

みょうばんの湯

鹿児島市

 

夜勤終わりからそのままバスと飛行機に飛び乗り、降り立ったのは本州最南端の地、鹿児島県。滞在先の安宿に荷物を置いて、市電に乗る。熊本もそうだったが、九州の街中心部には路面電車が今も活躍しているため、道路が広い。バスでも電車でもない、なんともいえない乗り心地が非日常を味あわせてくれる。

鹿児島中央駅で下車し、徒歩5分。
「♪い?しや?きいもぉ?、おいも」
さすが薩摩の国というだけあって、石焼き芋屋の軽トラックにすれ違った。「おいも」のキレが良くて笑ってしまう。
大通り沿いに現れたのは綺麗な外観の「みょうばんの湯」。今風のスパに見えるが、中はがっつり銭湯スタイル。石鹸とシャンプーを買って脱衣所へ。

浴室の床は全面ヒノキ張りで木のぬくもりを感じる。真ん中に浴槽がドンと3つ。源泉が湧き出ているのが一番熱い高温風呂。そこから溢れるお湯が溜まっているのが中温。さらにそこから溢れたのが低温風呂。めずらしい鎖型三段浴槽。洗い場は壁沿いにずらーっと。シンプルかつ合理的な作り。

身体をお湯で流し、まず高温風呂へ。
「ぉおお」
声が出た。
ほどよい滑り気と体に染み渡る熱。マグマに沈むかと如く、湯に体がとろける。
3万年の歴史を持つ桜島火山で温められた湯が全身を揉みほぐしていく。
脇には、地層800mから汲み上げられた天然の地下水が溜まる水風呂。もちろんミネラルウォーターとしても飲むことができる。
高温風呂と地下水風呂の交互浴でラグビー日本代表の様な華麗なパス回しが炸裂。青木が選ぶ温泉史上堂々のベスト8入りを果たした。清水のサウナしきじを彷彿させる泉質の良さが際立った。

利用するのは殆どが地元の人だろうか。そんなに混んではいない。加水加温なし100%源泉掛け流しの本物の「温泉」以上を銭湯価格で楽しめる随一のスポットだった、でごわす。feat.西郷隆盛

 

2019.10

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市内を流れる川、きれい